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面接時、応募者にこう聞きたい!
面接時、応募者にこう聞きたい。“人生で実現させたいこと”

面接官であるあなたは、面接時に応募者に対してどんなことを質問していますか。質問の内容や聞き方で、面接官が受け取る情報に差が出てきます。つまり採用するべき人なのかそうではない人なのかの判断材料が、どんな質問をするかでとれたりとれなかったりするわけです。こんな質問をすれば(こう聞いていれば)応募者の別な回答を引き出せ違った判断ができたのに・・・。採用はしたけれど自社に合う人ではなかった、と後悔しないように、面接時の質問項目もよく吟味して面接現場に臨みたいところですね。面接時、応募者にこう聞きたい!シリーズ第四弾。今日は“人生で実現したいこと”を聞いてみましょう。

■真面目で堅実な答えが多い昨今?

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人生で実現したいこと。大きくて期間も長く、そして夢のある質問ですね。この質問は、応募者が長期の視野をどれくらい持っているのか、人生をその人なりにしっかり組み立てようとする意思を持っているのかを知る判断材料になります。最近の若者の傾向として、あまり長期にまた大げさな考えは持っていない人が多いような気がしていますが、それでも人生で実現したいことを聞くことで、その人の志向性は把握できると思います。仕事で社会に貢献したい、結婚して子供を持ち家庭を持ってそこを支えていきたい、特定の技術を身に着けて会社に貢献したい、こんな答えが最近の新卒面接では戻ってくることが多いように思います。社長になってみたい、お金をいっぱい稼ぎたい、成功者と呼ばれたい、こんな壮大(大風呂敷的)なことを叫ぶ若者はわたしの周りからはすっかりいなくなってしまいました。個の時代、少数多品種の時代にあっては安全確実なキャラがもてるということでしょうか。

■無言実行よりも有言実行

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新卒応募者の回答に関して、大言壮語なのか堅実質素がいいのか、意見が分かれるところかと思います。自分の実力を超えて大きなことをいうことが大言壮語の意味です。「おおげさに言うこと、できそうにもないことや威勢のいいことを言うこと、また、その言葉。口では大きなことを言っても実行が伴わないこと。おおぼらを吹く。」と辞書にはあります。大風呂敷は拡げっぱなしでは確かにいけませんが、自ら口にすることでそれを自分のプレッシャーにして言ったことを実現させようとするやり方もあります。最近亡くなってしまいましたが元プロボクシング世界ヘビー級チャンピオン、カシアス・クレイことモハメッド・アリ(敬称略)がそうでしたね。KOラウンド予告という大風呂敷でした。言わないで行う。日本の精神美として考えた時、無言実行の方がカッコイイのですが、実は大言壮語ならぬ有言実行の実現の方が難しかったりします。新卒のような若くてこれからの将来いかようにでも切り開ける可能性を持った人たちには、多少風呂敷を拡げても大言壮語、夢を語ってもらいたいと思います。

■治世の能吏、乱世の英雄。

大言壮語を語る人と堅実質素な人。採用する時どちらがいいのでしょうか。組織的に無難な人を採用したいのであれば堅実質素な人でしょうか。言われたことを丁寧に確実にこなしてくれる人。治世の能吏タイプです。企業が安定期にあればこのようなタイプの人が適任かもしれませんね。逆にこれから攻めに入っていきたい企業、マーケットが開けていて業容を一挙に拡大したい態勢の時などは、乱世の英雄タイプの人が必要かもしれません。多少の波風は立てるが推進力に長けている人。こんなタイプは時に大言壮語を使って周りを巻き込み平衡状態を打ち破る人となります。一般的には、大企業は前者、中小企業は後者。また、企業の安定期は前者、開拓期は後者が必要でしょう。貴社の経営状況、経営環境、マーケット、今いる人材。いろいろな要素を鑑みて採用を行う必要がありそうです。