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2017年卒インターン実施状況と2018年

景気観の向上、若年労働者の減少、などの影響で新卒の採用が難しくなってきている昨今、インターン制度を導入する企業が増えています。2017年卒業の大学生の採用、つまり2016年の企業側採用活動報告で、インターン実施に関してマイナビより各企業のアンケートが公開されていたので紹介してみます。

■インターンの開催月は・・・

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2017年卒(2016年採用活動)は、3月が広報活動解禁、6月が面接などの採用活動解禁というスケジュールでした。

このためインターンは2月以前に実施した企業が大半の様子です。実施時期として、2015年6月実施が全体の1.9%、7月実施が6.1%、8月が45.9%、9月が30.9%、10月が11.0%、11月が15.4%、12月が21.2%、年が明けての2016年1月実施が31.2%、2月が59%となっています(実施企業全体の回答からみた月別の割合)。

2月開催が一番多く、続いて8月が多いという結果になっています。この傾向は2016年卒(2015年採用活動)でも同じ傾向を示していてこのふた月意外の月(6・7・9・10・11・12・1月)でも多い少ないの傾向はまったく同じです。

つまりここ2年はインターン実施月の開催傾向はピッタリ同じということになります。8月は学生が夏休みでこの期間授業を気にすることなくインターン参加できるため開催が多くなっているのでしょう。


また開催数が一番多い2月は3月の採用広報活動解禁を受けてその前月を狙って開催する企業が多いためと推測されます。インターンから個別セミナー(説明会)への効率的な誘導が意図されています。

■インターンから個別セミナーへ・・・

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続いて、インターン実施後個別セミナー(説明会)への参加者数の動向を見てみると、夏開催(6~9月)の企業で58%の企業が予想通りあるいは予想を上回る参加率と回答。


同様に秋開催(10~11月)企業で62%の企業が予想を上回ると回答。冬開催(12~2月)企業では76%の企業が同様の回答をしている。

つまり半数以上の企業でインターンから個別セミナーへの誘導に成功しているとの認識がある様子だ。インターンから個別セミナーへの実際の参加率をみてみると、参加率8割が約20%、参加率5割~7割が約26%、参加率5割以下が約54%。参加率を満足と考えている企業は半数以上だが実際の参加率を見てみると参加率が5割以下が半数を占めている。



これは参加率が5割以下でも予想を上回る参加率と回答している企業があるということ。この結果からインターンから個別セミナー参加率を約5割前後ではと捉えている企業が多いと分析できる。一般論だがインターン参加者のうち約半数が個別セミナーに参加すると考えていいだろう。

■2018年卒採用の傾向は・・・

続いて、2018年卒(2017年採用活動)で、インターンを実施するかという質問に対し、36.3%の企業が実施または実施予定と回答。

実施予定なしが29%、未定が34.7%となっている。2017年卒(2016年採用活動)時の同調査では実施または実施予定という回答が32.6%だったので、インターンを実施する企業が確実に増えていることがわかる。

実施時期だが、6月実施予定4%、7月実施予定12.9%、8月実施予定62.7%、9月実施予定45.6%、10月実施予定15.0%、11月実施予定19.6%、12月実施予定27.0%、1月実施予定30.3%、2月実施予定48.9%と回答。2018年卒対象のインターンは、8月実施予定が最も多く、続いて2月、9月という結果。つまり各企業が実施時期を早めていることが見て取れる。

■インターン実施期間の傾向

最後にインターン自体の実施予定期間(日数)を見て行こう。夏実施予定(6~9月)では、インターンを1日実施予定の企業が32.2%、2~3日実施予定が26.9%、1週間実施予定が38.4%、2週間実施予定が18.3%、1ヵ月実施予定が3.0%、1ヵ月以上の実施予定が0.7%。このような結果です。

秋実施予定(10~11月)では、1日実施予定61.5%、2~3日実施予定28.9%、1週間実施予定10.4%、2週間実施予定4.4%、1ヵ月実施予定3.0%、1ヵ月以上の実施予定3.0%という結果。

冬実施予定(12~2月)企業では、1日実施予定70.7%、2~3日実施予定24.9%、1週間実施予定11.5%、2週間実施予定3.6%、1ヵ月実施予定2.1%、1ヵ月以上実施予定0.3%。このような結果です。


夏実施予定~冬実施予定にかけ日が経過するにつれ、開催日程の短縮化が見てとれます。

インターン実施の目的は個別セミナー(説明会)への参加誘導であり最終的にはいい人財の採用(獲得)であるので、インターンの実施は担当社員の手が取られるという観点で考えると、短いインターンであればあるほど効率的であると言えるのだが、短くて目的が達成できないのであれば本末転倒となってしまうので、自社の仕事の性格をよく考えてインターンの実施期間を定めたいものである。