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2107新卒採用。6月1日採用活動解禁。今年の傾向は?

2017年に大学、大学院、他を卒業する学生に対し、採用活動(面接等の具体的採用活動)が6月1日より解禁になりました。6月になって街のあちらこちらでリクルートスーツ姿の学生を見かけます。6月以前もちらほら見かけていたリクルートスーツ姿でしたが、1日は特に街角で頻繁に目にしました。学生が圧倒的有利と言われている今年の就職戦線は今どうなっているのでしょう。ある中小企業採用担当者に取材しました。

■就職協定は有名無実

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就職協定があると言っても実際にそれを守っている企業は大変少ないと感じています。当社会社説明会にやてくる学生に面接をしたかどうか質問するとおおよそ8割くらいの学生が4月~5月に数回面接を受けたと話します。それら企業が経団連加盟の大手企業かどうかは定かではありませんが、新聞報道や大手就職ナビの話を総合して判断しても協定を守っている企業は少ないでしょう。大手企業も6月以前に説明会や面談と称して学生と接触し目ぼしい学生には6月1日に内々定を出すような行動も報道されていたりします。そういう当社ですがやはり協定は守られてはいません。大手企業と競争するつもりはありませんが、そこはやはり早めに手を打って当社に合う人財を見極めたいと考えています。大手志向の学生は初めから対象にはしていません。就職活動が大手を含んだものになっている学生に対しては、大手の良さと中小の良さを話し、その上で大手志望なのか中小志望なのかを見極めるようにしています。大手志向の学生は内定を出したあとで辞退される確率が高いからです。

■新卒のポテンシャル

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当社の場合、新卒採用は例年数名です。隔年採用でもいいのですが、やはり毎年ニューフェイスが入社してくると既存社員への刺激にもなりますので、少ないながらも毎年採用を心がけています。業界他社では、中途採用のみを行っている会社も多いのですが、当社では新卒をメインに考えています。確かに新卒採用は一人前に育てるのに手間も時間も労力もかかります。ある程度の戦力になるまで早くて3年はかかります。ただ、中途採用に比べ将来性といった意味合いでポテンシャルは高いと思います。本来その人が持っているポテンシャルをある程度は面接で判断できるし、他に染まっていない分当社独自の企業風土にあった活動をしてくれるようになるので、長い道のりのようですが3年5年といったスパンで考えていくと新卒採用の方が近道のようにも思っています。中途は即戦力としての魅力は大きいのですが、採用後違和感も感じやすいので、採用時には慎重に考えるようにしています。

■今年の傾向

今年は大手の6月面接解禁というスケジュールを受けて、面接を5月~6月に実施できるようにスケジュールを組みました。先にも話しましたが、当社の場合、大手と併願している学生は対象にしていませんので、例年、大手が面接に入る時期と同時期に面接を行うようにしています。説明会は4月に18回、5月に6回開催。4月の開催効果ですが、応募数、参加率、学生の質ともに、説明会回数が多かった割には芳しくありませんでした。5月開催説明会の方が良かったですね。これはという学生には採用の方向で話を進めていますが、今年の傾向としては、返事を保留する学生が多いように感じています。やはりここ最近にない売り手市場なので、すぐに内定OKを出すのではなく、できるだけ多くの会社をみてから決めたいといった思いが強いのだと思います。企業側も内定OKを学生からもらうのに例年になく苦労する年ですね。