2016年は、大卒の給与が上がっている!?
2016年採用(就職)マーケットは学生優位の売り手市場が続いています。これを受けてか、大手商社を中心に大卒給与の引き上げ動向がある模様です。
大手総合商社を中心に2016年4月入社の社員の初任給を引き上げる動きがあります。2015年入社と比較して大学卒業者で2割程度増やす傾向にあるようです。これは、ここのところの採用(就職)マーケットが売り手(学生)優位のマーケットに変化してきていることを受けての動きのよう。賃金アップによって優秀な学生の確保を狙っています。たとえば、大卒給与20万5千円を24万円に、大学院卒24万4千円を27万5千円に。こんな感じです。
これほど(約2割)新入社員の給与を引き上げると、当然ですが、その前年に入った社員の現在の給与支給額を上回ることになります。そこで、各社、そうならないように個別に調整を行っているそうです。大手総合商社の就職先人気度は依然高いですが、金融、メーカーとの競合で人気度ランキングはどちらかと言えば下降気味。
こんな中、採用力を上げたいという各社の思惑が見え隠れします。大手就職ナビの調査でもその傾向が顕著のようです。大手商社だけではなく、大手自動車メーカーや鉄道運営会社、電気メーカーもその例に漏れません。大手商社ほどの賃上げ率ではないにしろ、各社ここのところの景気感や学生優位な採用(就職)マーケットを見据えての判断のようです。
このような動きを捉えて、中小企業の場合、ますます不利になるのは否めないのでしょうか?大手企業のように賃上げで対抗できれば、とりあえずは安心かもしれませんが、賃上げ対応できるのは一部の企業に留まるのではないでしょうか。中小の場合、その独自性、働きやすさ、柔軟な対応、将来性等を積極的に打ち出して、大手企業への就職マーケットをどう崩していく(どう学生に中小の良さをわかってもらう)のかを考える必要性がますます高まってきていると感じる昨今の情勢ですね。