新卒の評価基準
新卒のポテンシャルは高い。それは・・・仕事を経験していないからゆえ。ということになるかもしれません。経験がないからゆえこれからいかようにでも変えられる、とも言えるでしょうか。また、仕事経験のない若さゆえのエネルギーに満ち溢れた成長性とも捉えることができるでしょう。仕事でもスポーツでも勉強でも好きなことは上達も早い。仕事が好きであれば早く上達することができます。仕事を好きになってくれれば上達の道が拡がります。だから、その仕事をやってみたいのか、興味があるのか、といった観点は、面接時のベーシックな考え方ですね。そんなことも含んで今回は新卒採用面接で学生をどのような評価基準で迎えればいいのかを考えてみたいと思います。
■理想を追い求めてはいけない!
新卒者を面接する時、取りたい人物(ロールモデル)の理想形で学生を判断していませんか。たとえば社会に出て5年経過した人と新卒学生では時間を過ごす意識の差にも天と地ほど?の差があるでしょう。業種を絞り切れていないから当社での採用は難しい。よく耳にする採用担当者の言葉です。学生は居酒屋さんや学習塾でのアルバイト経験はあっても社会第一線での仕事の経験はありません。仕事経験がないので、僕は絶対この業界で働くのだ、とか、私はこの業界しか行きません。と自ら業界をはっきり設定することは難しい。もちろん業界イメージは持つべきでしょうけれど。ですから、たとえ、学生が業界を絞れ切れていなくても、採用枠から外す必然はないということになります。筆者も就活時、2~3の業界を志望していました。ですが今ではそこそこの仕事を行っています。多業界を志望していましたが会社にとってお荷物的な人間にはなりませんでした。また職種を絞り切れていないのでダメ。という採用担当者もいます。これも先程と同じことが言えます。たとえば営業職と経理職を希望している。この場合、正と誤、陽と暗のような極地差があるので難しいかもしれませんね。しかし営業職と技術職を希望している場合、ふたつの職種間で共通点が見いだせれば採用候補として考えてもいいかもしれません。技術職として経験を積んで先々営業職としてその技術の公開に参与したい。こんな考え方もありますね。どんな角度観点から眺めても素晴らしい学生。こんな学生は絶対にいません。自らを振り返ってみるとそれはよくわかります。自分も完全な人間ではありませんものね。
■好き、やってみたいが一番。
冒頭でも記載しましたが、好き!が一番。正確に言えば好きなイメージ(学生は職業経験がないのでイメージを持っていればOK)!が一番です。好きであれば仕事に勤しめる確率が高くなります。少々嫌なことがあっても踏ん張れます。イメージだけでは物足りない?いいえイメージが実は大事なのです。自分が自分に持つイメージは殆どの場合的中していますから。希望業種や希望職種が好き!というイメージを持っている人をまず採用の第一候補にしてほしいと思います。たとえば、クルマが好きな営業マンとそうでもない営業マン。車を購入しようとしている人はやはりクルマのことをよく知っている営業マンから購入したいと思っています。なぜならクルマに関する情報量が、好き、とそうでもないではまったく違うからです。好きな営業マンは好きなので自らクルマのことをよく勉強しています。よく勉強しているから話していても楽しい。ユーザーの車両に何かトラブルが起こった、カーライフ上で何かを相談したい、こんな時選ばれるのはクルマ好きな営業マンです。選ばれるから営業成績も上がりますね。会社にとってどちらのタイプが良いか一目瞭然ですね。これはクルマにかぎらず楽器でもお酒でも料理でも、どんな業種業界でも共通です。仕事は、好き!が一番!なのです。