新卒の実力を垣間見る
新卒は、きのうまでは学生。戦力には程遠いと思っていませんか。
確かに育てるのには苦労はするけれど、その潜在パワーは一番と感じます。
新卒採用がいいのか、中途採用がいいのか。貴社は悩んでいませんか?採用(人財)は会社の将来を考える時もっとも重要な問題です。会社にとってはもっとも重要な問題のひとつといっても過言ではないでしょう。優秀な人財の数に比例して会社も優秀になっていきます。ですから大事でない、はずはない、ですね。ここで考えることは、その優秀な人財を内部で育てるのか、はたまた外部から招へいするのか、ということですが、皆さんの会社はどちらを選択されていますか。
取材した会社の場合、両方やりたいと言いたい、そうですが、実際は、外部招へいは現実には厳しいと言わざるを得ないようです。なかなか求める人財に巡り会わないというのがその主な理由です。このこととは逆になりますが、一般的には、外部招へいが多いようです。外部招へいの場合、ヘッドハンティングや中途募集(採用)、人財紹介といった方法で採用を行っています。外部招へいの場合、その人には既にそれなりのキャリアがあるので、即戦力として活躍してくれることが最も期待できます。実際にもそうなります。外部招へいが多いことの理由は、新卒を採用して一人前に育てる機能(育てる人)が会社内に確立されていないということが一番大きい理由のようです。
確かに、新卒は、名刺の出し方から始まって、一般常識や作法の伝達まで事細かに教育していかないといけないので、関わり合う人たちは大変です。これに比べると、中途採用の場合は、既にビジネスの基本形はできているので、あとは会社の業務や習慣や文化を覚えていってもらえばいい。関わり合う人にとっては楽をすることができます。しかし、ここで考えなければいけないことは、習慣、文化の伝承の大切さです。中途の場合、そのようなこと(会社文化やコンセプト)を感じ取って徐々に会社に溶け込んでなじみ、自分のキャリアとあわせて会社をいい方向に引っ張っていってくれるといいのですが、その逆もあります。マイナス方向に影響を与える人もいるので、ちょっと注意も必要です。新卒の場合、確かに、モーレツと言っていいほどに手がかかります。でも、それも、たかだか半年か一年では。半年、遅くても一年経つと手がかかることからは卒業です。当社の場合、入社して一年経つと、もうけっこうな戦力として活躍してくれています。もちろん、一年経っても教えなければいけないことはまだまだたくさんあるのでしょう。でもそれは、長い目でみて徐々に行っていけばいいように感じます。
新卒は、自分が初めて社会に出て働いた会社。定着率として考えた時、新卒入社で3年経った人で比べた場合、取材した会社では、会社を辞めない確率が非常に高いという結果となっています。一年である程度の戦力になり、その後の定着率も高い。こう見ていくと、会社戦力として今後は新卒採用の頻度比率を上げていった方がいい、と考えてみてはいかがでしょうか。