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採用したらビジネスマナー

採用のあと(入社後に)会社が行うべきものがビジネスマナー研修です。なぜでしょうか?それはやっぱり、新卒者はあくまで社会人未経験者だから、です。
学生時代、アルバイト先で多少のマナー知識は得てきたという人もいるかもしれませんが、あくまでそれはアルバイトの立場での研修。社会人としての名刺の渡し方・受け方からエレベーターの乗り降り、応接間での待ち方・座り方、敬語の使い方までしっかり研修しなければいけません。また、ベテラン社会人といえども忘れていることがあるかもしれません。
この機会にみんなで復習してみませんか。

■意外と知らない名刺の出し方

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名刺。ビジネスでの出会いはまずは一枚の名刺交換からスタートします。一枚の名刺をきっかけにビジネスが億単位に拡がることもあります。逆に名刺交換のマナーが悪かったことでその後のビジネスに悪い影響が出る場合もあるでしょう。ビジネスはまず名刺から始まります。ビジネス現場では名刺交換はつきものですね。では名刺の受け渡しのおさらいしておきましょう。

まずは名刺はどのうような約束ごとに立って交換すればいいのでしょうか。まずは差し出す順番です。立場の低い方(年下である、あるいは納入先である)が名刺を先に差し出すのがルールです。そして目上の方やお客さまの名刺を自分の名刺をお渡しした後に受け取ります。これは目上の人(お客さま)が、相手がどういう会社の人あるいはどういう仕事をしている人なのかを先に知る権利があるからです。相手の情報を目上の人が先に知る権利があるという考え方から成り立っています。

次に名刺交換を行う人が複数の場合を見ていきましょう。名刺交換は最初に目上(上司)の人同士から始めます。たとえば、自分が一般社員で自分の上司(A課長)と一緒の場合。この場合は、上司のA課長と先方さまの上司、それからA課長と先方さまの一般社員の順番で交換します。この順で交換した後に、自分と先方さま二人(上司から部下の順)に行うということになります。

また、ビジネスの現場ではテーブルを挟んで座って相手に正対し商談を勧めることが殆どですが、名刺交換はテーブル越しにしてはいけません。テーブル前を一旦離れ、テーブルから回り込んで相手と正対し姿勢を正して行うことがルールです。そして交換した名刺はすぐに名刺入れにしまい込んではいけませんね。テーブルの上に相手の席順と一致するように並べ商談中はそのままにして話を進めていきます。こうすることで相手の名前を間違えずに話を進めていくことができるからです。
実はビジネスのベテランで長年名刺交換を行ってきた人に、名刺の受け渡しの順番を聞いてみると、意外に知らない人が多い。これはどうしてでしょう。

そのビジネスのベテランが新入社員だった頃に会社や先輩からきちんとした教育や指導を受けて来なかったから。ではないでしょうか。名刺交換の研修などしないという企業も多数存在します。筆者も若い頃名刺交換などビジネスマナーに関する正式な教育は受けられませんでした。習うより慣れろという時代だったからかもしれませんが。

こんな風に名刺交換ひとつ取ってもルールがあってそれは学校を出て社会に出た際に会社や先輩が教えるべきものです。そして習ったら、社会人の一員として間違えずに行っていきたいものですね。

■採用したらビジネスマナー研修

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いかがでしょう。普段何となく行っているビジネス上の習慣も、そこにはしっかりしたルールがあるのですね。知っている上であえてそれを崩して変則で行うことと、知らないで知らないまま行うことはまったく違います。

名刺交換の他にも、応接間での待ち方やソファーの座り方にもルールがあります。応接間の応接セットが3名掛けのソファータイプなのかテーブルタイプなのかでも座り方が異なってきます。エレベーターの乗り方にも乗る順番や立つ位置に決まりがあります。タクシーや自家用車の着座位置にもルールがあります。こんな風にビジネスを始めるためには知っておくべき知識がありますが、会社や先輩がそれらを知らなくては新入社員や後輩に教えようがないのです。

相手が知識がない人であればお互い知らない人同士、さして問題にならないでしょう。しかし逆に、相手がこのような知識を持っている人でマナーやルールに敏感な人であった場合、ビジネスに大きく影響してくる場合も考えられます。やはりここは、知らないより知っている方がいいわけで、新卒採用後のマナー研修をぜひ採用ご担当者さまに取り入れていただきたいと願います。