採活は、説明会から。
説明会は、就活生が企業にエントリーするかしないかの初めの分かれ道です。
企業側が採用したい!と思える就活生が見つからない理由は、始めの説明会にあるかもしれません。
■説明会で、わが社を志望企業に!
中小企業の採用担当のみなさん、
「いくら説明会を開いたところで、大手には勝てないよ・・・」
そう思っていませんか??
まだ諦めるのは早いです。早すぎます。
すべての学生が大手志望、そして大手からの内定を勝ち取るということはありません。
大手企業をなんとなく受けている学生、
そもそも大手企業を狙っていない学生、
そして大手企業の内定がもらえず中小企業を探している学生、必ずいます。
また学生に向けてとったアンケートによると、
就活中に第一志望が変わった学生は、なんと全体の76%。
またそのうちの65%が「企業説明会に参加した」ことがきっかけだったと答えています。
説明会の内容次第では、学生が大手から中小に志望変更する可能性もある。あなたの会社が第一志望群の中に入る可能性も、第二志望群のトップに輝ける可能性も十分にあるのです。
説明会は、チャンスです。
選ばれる会社になるために、さあ、説明会から気合を入れて採用活動に挑みましょう。
■就活生の着眼点①社員の雰囲気
学生のアンケートによると、学生が企業説明会で注目しているポイントは「社員の雰囲気」そして「説明会の内容(=プレゼンの上手さ)」の2つに集約されていました。
具体的な内容と、その対策を見て見ましょう。
①社員の雰囲気
説明会のどのような点に志望度が下がったか、という学生への質問では
挨拶がない、態度がでかい、服装がだらしない・・・など、社員の言動に関するコメントが多く見られました。説明会に参加する社員さんの印象は、学生のその企業への志望度にダイレクトに影響しているようです。
学生にマイナスな印象を与えないためにも、説明会に参加する前にも万全な準備が必要ですね。
いくつかそのポイントを確認してみましょう。
◎「明るく元気な人」を選ぶ
・・・いくら仕事ができて根はいい人であっても、無口で怖そうな人や、対応がそっけない人がいればその本人だけでなく、会社自体にも良くない印象を与えかねません。就活生にとっては、その説明会に参加している社員の印象が「会社全体の印象」につながるわけですから、入社歴やプレゼンの得手不得手に縛られず、第一印象の良い人に参加してもらうようにしましょう。
◎ ビジネスの場として接する
・・・会社のクライアントを訪問する際、きちっとした服装や、ハキハキとした挨拶・受け答えを心がけますよね?企業説明会も、大切なビジネスの場と同じです。会場にいる就活生全員がビジネスの相手です。この場にいる全員に、わが社を気にいってもらおうという意気込みで、誰にでも丁寧に接することが大切です。
■就活生の着眼点②プレゼン内容
次に着目すべきは説明会のメインである、自社の紹介です。
学生のアンケートでは説明会の内容について、プロジェクターの内容をただ読み上げるだけでつまらなかった、会社の歴史や実績の話ばかりで辟易した、プレゼンターがしどろもどろだった・・・などの意見が寄せられていました。
学生の心は、社員の雰囲気だけでは掴めないようです。
◎ 「分かる話」をする
・・・まだ学生である就活生にはビジネスの詳しい話は分かりません。特にBtoBの会社は、事業内容を簡潔に噛み砕いて話さなければ、学生の理解にはつながりにくいでしょう。
企画プレゼンと同じように、具体的に、分かりやすく説明することが大切です。
たとえば「わが社は○○に強い」という会社のセールスポイントを主張するにしても、実績や実例を紹介しながら、その強みの裏づけができれば説得力のあるものになります。
また、実践している会社も多いでしょうが、スライドショーで社員の一日を紹介したり、社員の密着映像を制作したりと、口頭だけでなく視覚に訴えることでより会社への理解が深まるでしょう。
◎ 学生が知りたい情報を教える
・・・・学生アンケートによると、説明会で聞きたい内容と、説明会の実際の内容とに多少のズレがあることが分かりました。説明会で学生が主に聞きたいのは、全体の業務内容・職場の雰囲気・詳しい仕事内容・求める人物像など。それに対し企業は、業界全体のことについてや、企業の歴史、実績などに言及しているところが多いのだそう。
この差が埋まることで、学生にとってその会社が自分に合っているかどうかの判断ができるし、志望度の向上にもつながるのではないでしょうか。
◎ 情報の共有を
説明会後、参加している社員に自由に質問できる時間をとっている会社もあるかもしれません。社員と直接コミュニケーションを取れるという点では良い時間ですが、そこで社員が会社についての基本的な質問に答えられなかった場合や、社員によって答えが違う場合、社員同士の足並みが揃っていないのでは?と疑われかねません。説明会前には、経営理念や各部署の基本的な仕事のことなど、ある程度の情報をおさらいし、社員同士で共有していくことが大切だと思われます。
■最後に
学生は社員ではないし、社員も学生ではありません。その意識の違いが、説明会でのズレや違和感を生み出しているのではないでしょうか。
説明会は、プレゼンテーションと同じです。好感がもてる人の、魅力的な内容のプレゼンにはより多くの人が興味を惹かれることでしょう。
あなたの会社の説明会は、魅力的ですか?
出典: 綿貫哲也「これが新卒獲得のノウハウです」(2007) 実務教育出版 p.114~117
新卒採用設計ノウハウ - 新卒採用 設計ノウハウ - 6. 説明会編 _ 採用・人事・労務のアウトソーシング・コンサルティングならレジェンダへhttp://www.leggenda.co.jp/knowledge/knowhow/design/design-06.html (参照2016.5.10)