■インターンと自己分析
(以下記事抜粋)
“インターン、仲間をつくる好機”・・・就活を満足して終えた4年生の多くは3年の早い段階で大学の就職ガイダンスなどに参加。彼らが内々定に向けてすぐやるべきだと口をそろえるのがインターンと自己分析だ。
インターンは採用サイトなどではわからない雰囲気を肌で感じられるといった利点がある。志望企業に早く目星をつける意味でも「3月に探し始めたのでは遅い」(東京経済大学の男子学生)。大手や有名企業はインターンの応募が殺到するため、その選考を通過するのも難しい。
夏のインターン選考に全て落ちたという立教大学の男子学生は、秋以降に再挑戦してインターンに参加。「説明会やエントリーシート(ES)、ウェブテスト、面接など本選考と同じプロセスを一通り経験できた」と話す。
就活では仲間の存在も大切だが、普段一緒にいる友人と志望業界が重なるとは限らない。「インターンには目指す方向性が近く意識も高い学生が集まる」(東京経済大生)ため、その後の情報交換にもつなげられる。
自己分析も早めに着手したい。ESを書くときの必須項目であり、志望業種の絞り込みにも役立つ。「大企業の説明会やES提出が本格化する3月までには終えておくのが理想」(芝浦工業大学の女子学生)だ。
可能なら友人などに自分について聞く「他己分析」もしてみよう。自分では気づかなかった長所や短所を発見でき、説得力も増す。大手より動きだしが早い中小企業や外資系企業の説明会や選考を経験するのもお薦めだ。「1社でも内々定を獲得していれば本命企業の選考前に余裕を持てる」(東京外国語大学の女子学生)
(以上抜粋)
■学生はインターンを欲し、中には大手志望の学生も当然存在する
この記事から、採用を行う企業側にとってわかることは、職業選択を真剣に考え将来に備えようという優秀な学生ほどインターンを望んでいるということです。
インターン受け入れのピーク。ひとつは8月です。これはマイナビ調査結果で報告されています。2018年に卒業を迎える学生(2017年に就活を迎える学生)のインターンは既に始まっていて、インターンの次のピークは9月。10月、11月は少し落ち着き12月にまた増えます。年が明けた1月も開催が多く、一年を通して一番のピークは広報解禁の前月である2月です。したがってインターンに取り組んでいる企業は内容を充実させまだ取り組んでいない企業は早急な対応が望まれます。
そしてもうひとつ、気づくことが。それは大手志望の学生にとって中小企業のインターンや説明会は大手就活のための試金石になっているということ。自社に応募してくれた学生が、大手志望の学生なのか、中小を志望しているのか。優秀な人材獲得のために、参加学生がどんな思いや考えを持っているのか、インターンや説明会開催時に判断することが採用担当者にとって必須となります。
■企業説明会、なるべく多く効率的に回る
(以下記事抜粋)
広報解禁となる3月以降かなりの過密日程を覚悟した方がいい。合同説明会や個別説明会が集中するため、1日に数か所をはしごすることはざら。回り切れるよう計画を立てる必要がある。「参加する説明会の時間と場所を書き出し、なるべく移動がコンパクトになるよう日程を組む」(芝浦工大生)など、効率的に回るのが鉄則だ。
面接解禁は6月1日だが、4~5月には「面談」「質問会」などと称する事実上の選考が始まることが多い。証券会社志望だった東京経済大生は25社の選考を受けた。あまりに忙しく腰の落ち着く間もなかったが、「営業の練習だと思って頑張った」という。面接を数多く受けるのは大変だが、学べることも多い。芝浦工大生は「面接の最後に自分から質問できる機会を有効活用して、いろいろ吸収できた。別の面接にも生かせた」と振り返る。
もっとも、たくさん受ければいいというものでもない。「就職サイトが示す平均エントリー社数は自分には多いと感じた。あまりあおられすぎない方がいい」(東京外語大生)。自己分析にしっかり取り組み志望や適性を見極められているなら、思い切って企業を絞り込んで1社1社に集中するのも手だ。選考過程で志望先が揺れることもあるだろう。そんな時に頼りになるのが大学のOBOG訪問だ。立教大学の男子学生は大学キャリアセンターの名簿を活用してOBを訪問。「最終面接前に親身にアドバイスをもらったことが内々定を得る決め手になった」という。
(以上抜粋)
企業説明会では、自社の会社内容の説明も大事ですが、それより先に、社会経験のない学生に対し、そもそも自社の業界が向いているのか、自社が募集している職種が合っているのか、このようなことをまず話題にしてあげることが大事になってくるのではないでしょうか。学生は学生なりに業界研究や職種分析、自己分析を行って説明会に参加していますが、如何せん学生の判断です。社会人経験者が行うような判断はできないと思って間違いないでしょう。
説明会が始まる3月から選考が始まる6月までかなり過密スケジュールで動く学生にとって、業界や仕事本来の説明を行ってくれる企業に対しては信頼感が増すでしょう。多くのライバル会社(学生を採用しようとしている企業は全てライバル会社です)に対し差別化するためのアドバンテージを持つことができます。自社紹介や自社PRの前にまず適性を判断できる情報を提供する。学生にとって自社の利害を超えた立場で接する。これは大きな差別化ポイントではないでしょうか。