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女性活躍社会到来!

女性の社会進出が本当に熱を帯びてきていると感じます。今から30年ほど前に始まった女性の社会進出。当時は先進的一部の女性だけが意識し実現していた社会での女性の活躍ですが、昨今の日本社会では、女性大学生の意識下でも社会での活躍が当たり前となってきているようです。女性の就職は結婚出産までの一時的なもの。こんな考えはひと昔もふた昔も前のこととなってきました。結婚して子供も産むけれど復職する。頼もしい時代がやってきているようです。背景としては今の日本の労働力不足、不況下での男性経済力の低下、都市部での生活費教育費の上昇にも原因のひとつがあるのでしょうか・・・。

■今年の就職戦線から女性社会到来を垣間見る

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2016年6月15日の日本経済新聞朝刊2面にこんな記事が出ていました。(以下その記事から抜粋)(ただし個人名は伏せています)。「総合職志望の女子大生は昨年を上回っている」。大学生に対する企業の採用面接が始まった6月1日。東京丸の内の三菱商事本店で、スーツ姿の学生を眺めながら人事部の○〇はほおを緩めた。初めて実施した女性限定の会社説明会に手ごたえを感じた。「等身大の働く女性の姿を見せたかった」3月26日。都心にある一橋大学の講堂を500人が埋めた。登壇した女性社員3人は仕事や私生活を語り合った。終了後「子育てと仕事は両立できる」「女性も男性と同じチャンスがある」などの声が寄せられた。(抜粋終了)。いかがでしょうか。女性採用の現場で今期の大学生就職において記事のような説明会やトークイベントが行われています。男性からみると女性差別ならぬ男性差別とも言えなくもない内容ですが、これまで社会での活躍に暗黙の制限が存在した女性社会進出問題解決に向けて大変評価できる動きといえるのではないでしょうか。最近、採用活動においていろいろな企業、採用担当者から女性の躍進が語られることを頻繁に耳にするようになりました。企業を訪問する営業担当員にも女性を多く目にします。就職大手ナビをはじめ人材紹介、人財教育、金融機関外回りでも女性営業員の活躍は日常当たり前の時代となってきたようです。男性とコンビを組んで外回りを行っている姿も珍しくありません。漫才のボケツッコミではありませんが、男女コンビのプレゼンテーションはなかなか評判もいいようです。今まで男性が全てといった業界でも女性が働く姿をよく目にします。運送業、建設業、バスやタクシーの運転士。女性活躍時代到来です。

■女子大生への奨学金を負担するトヨタ自動車

日経記事はさらにこう続いています。(以下その記事から抜粋)2月19日、トヨタ自動車の元町工場。クラウンなどの製造工程を真剣に見つめる女子大生の一群があった。女子技術者とも交流した彼女たちはトヨタ女性技術者育成基金の奨学生たち。理事長の〇〇は「学生時代からものづくりの醍醐味を体感してほしい」と語る。トヨタ自動車のグループ10社が2014年12月に設立した基金は理系の女子大生のみを対象に奨学金を給付し、グループ企業10社に就職すれば返済を免除する。資本関係のないメーカーに就職しても、返済額の半分はトヨタが負担する。理系の女子大生を多く育てるのが狙いだ。(中略)企業は新卒採用の段階から優秀な女性を確保しようと知恵を絞る。人材のダイバーシティ(多様性)問題に詳しい日本総合研究所ESGアナリストの〇〇は「女性の新入社員を増やすだけでは人材に偏りが出る。結婚や出産で退社した女性の中途入社にも力を入れるべきだ」と、長期の視点に立って女性の採用を増やすべきだと指摘する。(2106年日本経済新聞朝刊2面)(個人名は伏せています)。

■女性の復職システムづくりは長期的展望のもと構築

時代もそこまで来ているのかと考えさせられる記事です。トヨタ自動車のような超大手企業、しかも日本を代表する優良企業が記事内容のような施策を行っていることは、その他企業にとっては脅威とも言えます。このように現代の日本のビジネス環境下では、男性は言うに及ばず、女性の採用と育成、結婚~出産後の社会復帰まで、ライフサイクルの中で働き続けられる企業環境整備が急がれる時代なのでしょう。出産による産休制度、出産後の子育て時の時短勤務・在宅勤務。柔軟な対応が可能な社内ルールづくりを急ぎ進めることを検討しなければならない時代となりました。