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女性の非正規社員が増えている!

女性の非正規社員が増えている。実は独身女性で40歳前後の人々の話である。35歳~44歳、すなわちアラフォーと言われる世代であるが、この世代が大学を出て就職活動を行った時期は1993年~2005年頃。ちょうどバブル経済が終わって企業が新卒採用を大幅に減らした時期に社会に出たひとたちなのだ。

■なぜ非正規雇用が拡がった?

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2016年8月20日の日本経済新聞朝刊に以下のような記事が掲載されていました。(以下抜粋)


「独身の非正規アラフォー」はここにきて増加傾向にある。総務省の労働力調査によると、35歳~44歳の独身女性で、雇用されて働く労働者は2015年に190万人。そのうち非正規で働く人は79万人で、41%が非正規で働いていることになる。2015年時点では27%だった。なぜ、これほど急増したのか。

まず、結婚しない人が増えた。2015年の国勢調査によると、女性の35歳~39歳と40歳~44歳の未婚率はそれぞれ23%と19%。2015年調査より、それぞれ5ポイントと7ポイント上昇した。男性の雇用も不安定になる中で、結婚して専業主婦になる道も狭くなった。独身のまま働き続けるアラフォーが増えた。この世代独自の影響もある。バブル崩壊後、企業が新卒採用を急速に絞った就職氷河期にあたる。(中略)

女性はそのあおりを強く受けた。35歳~44歳の男性で雇用されて働く労働者は2015年で728万人いる。そのうち非正規は71万人で、9%に過ぎない。労働政策研究・研究機構の〇〇研究員は「主に女性が就いていた事務職などが、バブル崩壊後どんどん非正規に置き換わっていった。急な時代変化の中でキャリア形成がうまくできなかった女性が多い」と指摘する。
(以上抜粋)

■キャリア形成を考えよう!

記事は結婚しない女性の増加とバブル崩壊後の就職窓口の減少が主な原因と結んでいるが、実はこのふたつは密接に関係している。

結婚しない理由のひとつに対象となる男性がいないということがあげられる。非正規社員の場合、ベースの給与が少なかったり賞与が支給されなかったりする。その結果、年収の低価格化が起こり、生活に追われて余暇を楽しむ余裕がなくなる。そうなると適齢期の男性と知り合う機会も少なくなってしまう。俗に言われる負のスパイラルに陥ってしまうのだ。

しかし、今後を考えた時、若年労働力の減少にともなう労働力不足が特に中小企業では深刻になる。現在は女性労働力は貴重になっていて、それは新卒にかぎった話ではないのである。35歳~44歳といえば、本来、社会経験を大学卒業後13年~22年程度経験してきた世代であり、本来であればキャリア労働力として油の乗り切った世代である。今後、大きく正規雇用のチャンスはめぐってくるので、現時点からキャリア就活を始めてほしいと思う。そのためには、やはり強みを整理して面接時にそこをPRできるようにすること。空いている時間をキャリア形成のための技術習得に使うなどの努力も必要になろう。考え方としては大企業への就職だけを考えないこと。

中小企業でも有力な企業は多く存在するので、うまく縁をつくって活躍してほしいものです。