こんな採用、どうですか?-2
みなさん、「アウトロー採用」という単語を耳にしたことがありますか?
語尾に「採用」とありますし、なにかしらの採用活動の一環、という印象が持てます。
このアウトロー採用をひとことでいうと、
「就活アウトローのためのマイナーな就活サービス」。
主催側が「マイナーな」と言ってしまっています。ならば知らずとも仕方がない、かもしれませんね。
今回はまだまだマイナーな就活サービス、アウトロー採用についてご紹介します。
■ご存知ですか?アウトロー採用。
アウトロー採用は、就職活動に対して疑問や違和感をもつ大学生や若者をターゲットに、2012年度から始まった試験的なプログラムです。
日本の現行の就活スタイルになじめないアウトローな学生。
ESを見て面接をしても、なかなか相手の本音が見えない・・・と嘆く企業
そんな2者が合宿やワークショップを通して出会い、お互いを知り、じっくりと議論していくことで、相互理解を深めていく。
アウトロー採用はこれこそを理想のマッチングだとしています。
ホームページを覗いてみると、ビビッドな色使いにパンチの効いたイラストとメッセージで、なかなか挑戦的な雰囲気を感じさせます。
若者たちの、就活に対する不満や疑念が伝わってくるようです。
■最高のパートナーを見つける
アウトロー採用の最大のメリットは「最高のひとり」に出会える、という点です。
アウトロー採用は、新入社員を大勢とりたいと考える企業にはきっと向いていません。なぜならこの採用の認知度的からも、あふれる「アウトロー感」からも、合同企業説明会のような人数は集まらないからです。
けれどその分、じっくり話せる人数が増える。参加する側も「決まればどこでもいいや」とは考えていない人の集まりなので、働き方への本音や、就活用に準備されたものでない本当の将来のビジョンなど、実のある話を聞くことができます。
このようにして出会い、組織に仲間入りしてもらおうと決めた人だから、お互いに不満のない唯一の人、そして普通の就活では出会うのがすこし難しい、「最高のひとり」なのです。
このメリットに付随して、採用活動の費用が抑えられることや、参加する若者との直接対話を通して企業側もいい刺激になることなど、さまざまなメリットが出てきます。
ひとつデメリットを挙げるとするなら、「普通の人に会えない」ということでしょうか?
■企業側が注意すべきこと。
アウトロー採用を行うにあたっては、企業側も覚悟と注意が必要です。
この採用に参加したいと集まる若者は、名前の通り「アウトロー」な人間で、毎年行われる、いわゆる「普通」の就活に違和感を持っている人々です。
そしてその若者も、その場にいる企業が普通の採用に違和感や疑問を抱いているから参加している、と認識しているはずです。
そんな人々が集う場所に、会社として普通の受け答えをしていては、きっと誰もあなたの会社を面白いと思ってはくれないでしょう。
長年の採用活動によって面接の型がついてしまっている企業もあるかもしれません。これまでの型では通用しない人の集まりだという「覚悟」が必要となってきます。
■最後に
就職活動の形態は、それが始まった何十年も前から現代においてめまぐるしく変化しています。
誰でも入れた企業に、今は面接まで進むことさえも難しくなったり、学歴重視の傾向があったり。今回ご紹介したアウトロー採用のような、ちょっとハズれた採用活動も形態の変化のひとつであり、その変化を受けて、変わった採用をする企業が年毎に増え始めています。
変化にいちはやく追いつくことが正解なのかは分かりません。
ただ、ここ数年変化のない採用活動にそろそろ飽きてきたな、と思い始めている企業の、人事の方。
就活形態の変化に沿った、会社の変化のチャンスかもしれません。
アウトロー採用、ちょっと興味をもってみませんか?
またこのプログラムを立ち上げた「キャリア解放区」という団体のサイトでも、就職活動についての破天荒で面白い記事がアップされています。
ぜひ覗いてみてください。
アウトロー採用HP http://outlaw.so/jinji/
キャリア解放区HP http://career-kaihohku.org/